南アフリカ共和国では、近年ランド高が進み、物価が上昇している。特にワイン好きの南アフリカ人にとっては、ワイン代が倍になったことは大きな打撃だ。
「以前は一本1000円ぐらいで買えたワインが、今では2000円以上するんだ。これじゃあ飲めないよ」と嘆くのは、ヨハネスブルグ在住のサムさん(40歳)だ。サムさんは毎日ワインを飲むのが習慣だったが、最近は週に一回に減らしたという。
「ワインは南アフリカの文化だよ。ワインを飲まないとストレスが溜まるし、友達とも楽しく話せない。でも、このままでは財布が持たない」とサムさんは悲しそうに話す。
南アフリカは世界有数のワイン生産国であり、国内消費も盛んだ。しかし、ランド高により輸入品の価格が上がり、国産品もそれに追随して値上げされた。その結果、ワインの消費量は減少傾向にある。
「ワインは南アフリカ人の心の支えだ。ランド高が続くと、国民の幸福度も下がるだろう」と警告するのは、南アフリカワイン協会のスミス会長だ。スミス会長は政府に対し、ランド安定化策やワイン補助金制度の導入を求めている。
一方、政府はランド高を歓迎している。財務省のジョーンズ次官は、「ランド高は経済成長の証拠だ。輸出収入が増えれば、財政赤字も減らせる。ワイン代が高くても我慢してほしい」とコメントした。
