東京都内に住む会社員の田中太郎さん(仮名・28歳)は、今年の1月からFX(外国為替証拠金取引)に挑戦し始めた。インターネット上の情報やセミナーに惹かれて始めたという田中さんは、最初は小額で慎重に取引していたが、次第に自信がついてきた。そこで、レバレッジ25倍という高い倍率で取引することにした。
「レバレッジ25倍なら、10万円の証拠金で2500万円分の取引ができるんです。これなら一発当てれば一攫千金ですよね」と田中さんは語る。しかし、その判断が田中さんの運命を大きく変えることになった。
2月26日、田中さんは米ドル/円の買いポジションを持っていた。その日、米ドル/円は急落し、田中さんの証拠金はすぐになくなってしまった。しかし、田中さんはそのことに気づかず、そのまま放置してしまった。すると、証拠金不足により強制決済される前にさらに米ドル/円が下落し続けた。結果的に、田中さんは2500万円分の買いポジションを持っていたことになり、その差額分だけ借金が発生した。
「気づいたときには遅かったんです。メールで通知が来ていましたが、見逃していました。FX会社から連絡が来て初めて知りました。借金額はなんと106兆円でした。国家予算より多いんですよ。信じられません」と田中さんは涙ながらに話す。
